【大学生がキャリコンのキャリアを聞いてみた】 vol.3

2022.09.27

INTERVIEW

AUTHOR

インターン生 さき

親でもない、学校の先生でもない、キャリアコンサルタントという存在。
人のキャリアと向き合うキャリアコンサルタントのキャリアとは?

普段は就活相談などを通じて学生と向き合っているキャリアコンサルタント、

学生の話を聞く側の方が、ここでは学生から話を聞かれる側

第3弾はキャリアフラッグインターン2期生のさきがキャリアフラッグの中の人のキャリアストーリーやお人柄を深堀りしてきました!

(第2弾「林 碧さんへのインタビュー」はこちら▶︎https://career-flag.co.jp/cms/media/576/ )

 今回インタビューをさせて頂いたのは、様々な経験を経て、現在はキャリアフラッグで学校領域のマネージャーとして活躍する中田順平さん。

ーー

まずはじめになんですけれども、大学は何専攻でいらっしゃいましたか。

中田順平さん(以下「中田さん」):

そうですね。大学は教養学部という学部でした。私自身は専攻は社会学の中でも、割とその社会システムの方に関心があったんですよね。

大学に通う際は、「人材系を目指す。そのためにこの学部にしよう」と学部を選んだ訳ではなかったのですか。

中田さん:

全くないですね。しいて言うなら、興味があるかなぐらいの感じでした。

本当にお恥ずかしい話なんですが、当時はあんまり考えてなかったと思います。振り返ると、なんとなく、働くことって大事だよね、ぐらいの温度感だったと思うんですよね。「在籍」していたと言った方がいいのかな…大学も。通っていたかっていうと、自分の中では結構通ってない感じなんですよ。近くの公園で本読んでたり、そういうぶらぶらしてた方が時間として多かったんじゃないかなと(笑)

入社したのが人材関係だったのは、何かそういう気持ちがあったのですか。

中田さん:

思い返してみると、「たまたま」が強いんですね。いろいろ見た分…だと思うんですけど、当時の自分は何でもたまたまだと思います。アルバイトで入ったんですけど、立ち上げの時期だったんですね。たまたま僕が入ったのがその時期だったんで、後からどんどん人が入ってきて、リーダーというか、取りまとめみたいな役割にもなっていったんですよね。

偶然の入社だったとしてもリーダー的な役割までこなせたというのは、結果的には人材関係のお仕事が向いていたということですか。

中田さん:

そうですね。あれよあれよという間に、なんかバリバリ働いちゃって(笑)。のめり込むとやっちゃうんですよ。なので、どっかスイッチ入っちゃったんでしょうね。

お話を聞いてると、充実されてる印象を受けたのですが、なぜ転職したのですか。

中田さん:

当時僕がいた会社の環境で言うと、どんどん人が入ってきて、組織が大きくなってきたんです。そうすると、生き生き働いてる人がいる半面で、ちょっと元気なくなっちゃう人とかも出てきてたんですね。だんだんと、その働く個人みたいなところに、自分のフォーカスが移っていったんです。どうしたら人は生き生きするんだろうかと、職業選択みたいなのってどうなんだろう、どうするといい感じで選べるというか、結ばれるんだろうかとか、みたいなところに関心が移っていったんですよね。

今振り返ったときに、大学で学んだことが活きていると実感したことはありますか。

中田さん:

はい、あります。受け止めるっていうのは、大学での学びは大きいですね。あとは卒論書いたりとか、下調べするとか。今の仕事でも言葉としてちゃんと整理して伝えるってところに役に立ってますね。

大学の専攻が直接的に関わるような仕事でなくても、大学で学んだことや経験はしっかり活きるのですね。自分のしていることは何一つ無駄なことは無いんだ、という励みになります。

ーー

中田さんは、今までの人生でさすがに心が折れたって経験は何かありましたか。

中田さん:

ありまくりですよ(笑)。

その都度どう立ち直ったかみたいなのは、細かく覚えてないんですけど、今どうしてるかみたいな話で言うと、「これは必要な経験なんだなぁ」と思うようにしてます。起こった事が感情的に嫌だなとか、ショックかなって感じることってやっぱり生きてるとあると思うんですよね。

はい。

中田さん:

それをどう評価するかっていうのって、その瞬間の評価と、1年後の評価と、5年後の評価って違うなっていう学習を積んでると思っていて。だから、その時間を素直に全肯定できないみたいな評価でも、今振り返ると、自分には必要な時間だったし、あの時間があったから今の自分がいるな、みたいな感覚がすごくありますね。

なるほど。

中田さん:

なので感情的には沈んだり落ち込んだり悲しくなったりするんですけれども、これは何か起こるべくして起こったんだなとか、きっと今の評価が絶対ではないんだろうなっていうような捉え方をしています。

私にはそのような考え方が無かったので、新しい考え方に触れられて、新しい発見になりました。

ーー

ちょっとぶっちゃけた質問をしてもよろしいでしょうか。

中田さん:

はい、どうぞ(笑)

ぶっちゃけ、給料って上がってますか。

中田さん:

これは転職先によって浮き沈みありましたが、キャリアフラッグに入ってからは上がりましたね。

そうなんですね。もし、ここであまり変わらないとか、下がっていたら、転職は考えましたか。

中田さん:

どうでしょうね…。少ない度合いにもよりますけど、自分が働いて得られるものってお金だけじゃないと思うんですよ。例えば、やりがいとかもきっとそうだし、あとは投資感覚が結構あって、「経験を買うんだ」と思ったら安いじゃんっていう思いがあるんですよ。

やろうと思ったら、お金払ってもやれないみたいな仕事ってあると思っていて。そういう経験を買うって考えたら、投資として考えて、今は投資の時期だと。後で回収すればいいじゃんっていう考えもあるので、仮にキャリアラックでグーンと給料が下がったとしても、経験に対する投資だっていう捉え方をすると思いますね。

ーー

最後に、中田さんはこれからのキャリアビジョンはどのようなビジョンを掲げていらっしゃいますか。

中田さん:

今の私の関心事は、チームを作っていくこと、その良いチーム作りに貢献するっていうのがやりたいことなんですよ。今、キャリアフラッグで働いてる皆さんは、講師やカウンセラーで雇用契約の人もいれば、業務委託でフリーランスで関わってる方もたくさんいらっしゃるんです。そういう人たちが手を組んで、何か若者の力になれたらいいね、学校の力になれたらいいね、社会の力になれたらいいねって頑張ってるわけなんですよね。

はい。

中田さん:

一人一人、皆さん本当に優秀で人間性も素晴らしくて、っていう方々が集まってるんです。なんか手前味噌みたいな言い方になっちゃうかもしれないけど(笑)、でも本当に素晴らしい方々に集まっていただいてるんですよ。

なるほど。私もキャリアフラッグの方に講師として大学で授業を行っていただいてますが、何事も真摯に向き合ってくださる人間性を感じました。

中田さん:

個人個人も当然活躍されてるんですけど、お互いに力を合わせたり、一緒にやることで生める価値ってあると思うし、あと、もっと現実的な話で言うと、風邪ひいちゃったから休みたいって言ったときに、1人フリーランスだと休めなかったりするんですよね。チームがあることっていうのは、個人にとっても社会にとっても、素敵なことだなって僕は考えていて。より良いチーム作り、組織作りみたいなところに自分の役割としては貢献していきたいなっていうのが今は強いです。

貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました

 

編集後記

 中田さんへのインタビューで、特に2つの気持ちの持ち方について学ぶことができました。

 1つ目は、「今納得のいかない評価でも、後から必要だったと思える時が来る」という考え方です。自分自身、気持ちの切り替えが上手くできないことや、納得のいかないことに対してもやもやと悩んでしまうことがありましたが、中田さんのお話を聞いて、今すぐに切り替えが出来なくても、いつか自分を成長させてくれる要素だと思えるよう心がけたいと思いました。

 2つ目は、「何事も、将来への自己投資だと思う」という考え方です。就活の準備のために様々な情報を集めていく中で、入社してから、仕事量に対しての報酬が納得のいくものではなかったらという不安が就活の際の悩みの1つにあったのですが、「中には、むしろお金を払っても出来ない仕事もある。」という中田さんのお言葉を聞き、そういう考え方も出来るのか、と新しい視点を発見することができました。

社会は人で成り立っているからこそ、こういった人の支えになれる人が「時代を繋ぐ」為には必要な存在です。これからも「親でもない、学校の先生でもない、キャリアコンサルタントという存在」を深堀するべく、キャリアフラッグの中の人にインタビューをしていきます!次回もお楽しみに。

 

▼第1弾「平野 裕子さんへのインタビュー」
https://career-flag.co.jp/cms/media/576/
▼第2弾「林 碧さんへのインタビュー」
https://career-flag.co.jp/cms/media/576/

聞き手・執筆/さき(キャリアフラッグインターン 2期生・大学3年生)