INSTRUCTOR

講師紹介 – 武居秀俊

武居秀俊

キャリア支援家・講師

HIDETOSHI TAKEI

PROFILE

プロフィール

中央大学文学部卒 人材コンサルティング会社 A社
採用、教育研修、評価構築まで行う事業部で営業、研修実施のコンサルタントとして10年間勤務。支社立上げや、事業部の立上げ責任者を務める。組織への理念浸透と、自分もメンバーも強みを徹底的に伸ばすスタイルで、3年目に営業として全国TOP、マネージャーとしても業界1位を実現。無形商材の提案営業とそのメンバー育成に長け、入社当時100人規模の会社が1000人規模の会社になる成長期を体験。採用面接から、新入社員研修、グループの評価軸策定まで幅広く活躍。

ヘッドハンティング会社 B社
求職者カウンセリングと社長へのトップアプローチで求める人材像を割り出し、ヘッドハンティングを行う両面型のキャリアコンサルタントとして従事。新たなニーズや、新事業部を生み出すビジネスパートナーのスタンスと、候補者のスキルとコンピテンシーを徹底的に言語化するカウンセリングに強み。

東京都教育公務員
東京都の都立高校で世界史教員として勤務。偏差値50前後の都立校のほどほど主義、さとり世代の社会的関心の低さを打破すべく、学びあいを中心にした生徒主体型の授業を展開。生徒自身を主体者にしていく生活改善プログラムも導入し、国立大や上位校の合格者を輩出。サッカー部やテニス部、吹奏楽部が100名規模の学校で配属時10数名だった軟式野球部顧問として、東京都準優勝を実現。普通の子でいかに勝つか、を実践した。

キャリアフラッグ㈱
これまでの経歴を経て、経営支援家。採用支援家、講師業トレーナーとして独立。家業から事業への転換や、パートナー企業に対する評価制度導入による既存社員強化の仕組みづくりを担う。企業ニーズや状況課題に合わせた研修プログラムの作成や、社内講師育成など成長し、永続する組織運営に向けた人材面からの支援を行う。

立上げを専門にしており、普通の人材で如何に勝つかをテーマに、相手を選ばずに成果を出せるのが強み。 現在は経営支援家、人材部門のコンサルティングを中心に、永続的に成果を出せる組織の構築支援を生業にしております。
研修講師、講演者としても全国で実施経験があり、少数制の地方大学から東大・京大、会社初めての新卒採用者の研修から、500名規模の新卒採用を行う企業の採用から入社後の研修までの早期戦力化のプログラム設計と実施まで幅広い経験を有しております。高校生など、若い世代の課題に直面する機会も有しており、彼らの視野を拡げ、体験不足を補う体験学習方式のグループセッションはライフワークのひとつになっております。

INTERVIEW

インタビュー

キャリア支援者として活動するようになった経緯を教えてください。

12年ほど企業の中で働く中で、日本企業の力が弱まっている事を痛感していました。日本メーカーの製品が海外製品に負けていく姿を見る中で、日本全体が内向きになっている印象を持ち、それを変えたいという気持ちがある中で3.11やリーマンショックの変化を体験し、組織に最終的に残るのは人だ、ということも痛感していました。そこまでは自らプレイングマネージャーとして現場に立つことで組織を伸ばすことに貢献していましたが、その範囲よりもより広く、日本の組織を強くできる方法を考えた結果、キャリア教育の現場に立つようになりました。

講師として大切にしていることを教えてください。

うーん、あんまり教えすぎない事ですかね。講師という言葉の幅はすごく広いし、広くあるべきだと思うのですが、すべてを教えるのではなく、受講者が学び取る余地を大切にしています。それもあって、CFの中では学生・生徒と距離を取るタイプだと思いますよ。とはいえ、企業人として考えれば、ロジックよりも人間力で勝負している方だと思いますけどね。キャリアフラッグの講師はカウンセラータイプが多いので、皆さん学生に寄り添っていくのが上手。私はそれとは少し異なるかも知れません。
私の場合、私自身がそうだからなのですが、何があれば活躍する人間になれるのか、特別な才能を持っていなくても世の中にインパクトを与える人間になるには何が必要なのか、その法則を知りたいという気持ちがキャリア支援に立つ動機になっています。人生100年時代の現代社会では、どんな環境でも成長し続ける人材の多い組織が勝ち続けることになりますよね。これを実現すべく、ラボラトリー方式の体験学習という手法を用いて、体験型の、プロセスから学ぶ実習を行うことが多いです。そこでは観察とフィードバックが大切になります。なので、ちょっとドライというか、観察・研究の対象として受講者を見ている部分はありそうです。皆にはどう見えているんだろう?分からないな。今度、受講者に聞いてみますね。

提供しているラボラトリー方式の体験教育について、もう少し詳しく教えていただけますか。

うーん、これ話すと長くなるのですが、人工知能が一般化される現代社会においては、人間のすべきことは単純に正解を出せることよりも、皆が納得できる納得解を出せることだったり、適切なプロセスを構築して、間違えながら学べる能力だったりします。結果よりもプロセスから学べる能力を高めてもらう為に、グループワークや体験をしてもらう。そしてその結果やプロセスから、学びを得ていく、という手法ですね。近年では、高校でも大学でもプロジェクトベースドラーニング(以降PBL)と言われる手法は一般化してきていると感じています。日本の従来型のような、教科ごとに分断されている学びではなく、プロジェクトを通して全人格的に学びを行ってもらうアクションですね。答えが決まっているものを与えるのではなく、ワークショップ的な仕掛けを用いて、非日常を体験させる中で試行し、振り返る状況を作り出し、学生に気づきや学びを与えていく。そのようなグループワークを作り、ファシリテーションを実施しています。提供する形は様々ですが、例えば、高校の社会科の時間では生徒が授業を行う反転授業をしてもらう、面白い授業って何なんだろう?というのを、生徒たちが班ごとに実践しながら、学んでいく授業などを行っています。 キャリアフラッグの顧客は様々ですが、こういう自身が主体者になる環境は、まだまだ日本の教育だと稀で、慣れていない受講者も多いかも知れません。そんな中、安心安全な場づくりが求められるケースも多いですし、メンバーもそこに力がある人が多いと感じています。私の講義運営だと、PBLのプログラム内では大きめのキャリアショックを構成に埋め込むことも多いですし、結論の着地がハードだと感じる方も少なくないかも知れません。私の授業形態を苦手と感じる学生もある程度いるかも、とは思うのですが、キャリアのゴールは社会に出ての活躍なので、シビアな環境に慣れてもらった方がよいと思ったりしています。

それも学生の成長を大切にしているが故ですよね。プロフィールシートで“若者の大人化”というキーワードも挙げていますが、学生は社会に出るにあたり、どのような力を身に着けていく必要があると感じているのでしょうか。

「自分を客観視して自ら環境を変える力を持つ人」になっていくことが大切だと捉えています。そのための仕掛けとして、リフレクションシートを用いて客体化の練習をさせたり、グループワークを通して他者の価値観を感じ、自分の意見がすべてではないことや、自身の無意識の思い込みを実感させたりしています。最初は客体視できない学生も、回数を重ねる中でその力を習得し、自分と違う考え方を持つ他者と力を合わせて何かを作り上げることができる状態になっていきます。

対企業・対組織といったお仕事もご担当されているかと思います。その中でのご経歴ゆえの強みや意識している事についても教えていただけますか。

私は立上げ期の企業で、社会人生活をスタートしました。予算も時間も、人員も足りない。無いない尽くしの環境でやってきましたので、仕組み化には自信があります。新事業部立ち上げや、組織風土をつくるための基準や仕組みづくり、支社の立ち上げなどの経験があり、売り上げを0~1にしていく部分、立ち上げの仕事は得意だと感じています。
仕事に向き合う上では、その仕事を単体で終わらせないことを大切にしています。関わったからにはその組織が継続して発展してほしいとの思いがあります。最初に入った会社の行動理念でもあるのですが、顧客の求めるものよりも、真に欲せられるものを提供すべし、という教えがありました。将来に渡って大切なことであれば、きちんと指摘していくことが将来につながる、という教えですね。どこにいっても、この理念を伝えていくことが最初の会社への恩返しにもなると思っております。

武居さんから見たキャリアフラッグについて教えていただけますか?

キャリアフラッグに関わっている理由は、現段階では「熊澤さんを支えたいから」ですね。エネルギーがある人が成功する世の中になってほしいと思っています。
まずは関わった仕事において、プロジェクトリーダーとして組織風土を作ることで売り上げをプラスにしていきたいと思っています。続いていく組織であってほしいので……。だいぶ口うるさいと思われているかもしれないですが。
キャリアフラッグの良さはチームが組めることだと思います。個人でやっていると見えなくなる部分もありますが、他の視点を持つ人と一緒にプロジェクトとして進めることができることは価値だと思います。また、頼まれたものを、単純なアウトソースとしてではなく、その企業にアジャストした形で提供できることにも価値があると思います。